
【データで見るふるさと納税】ふるさと納税は高級志向から節約志向へシフト
これまで「ふるさと納税」は寄付することで日本全国の名産品が返礼品としてもらえるという側面から自分で買うには勇気がいる高級品や一度使ってみたい製品をお試し感覚でもらう人が多くいました。
しかしこの傾向が近年、とくに2023年から2024年にかけて大きく変化しています。
そこで今回は実際に「ふるさと納税ナビ」の記事を経由し、ふるさと納税を行った方のユーザーデータをもとにトレンド変化について解説します。
ふるさと納税トレンド調査
■データ集計期間:2023年1月1日 ~ 2023年12月31日、2024年1月1日 ~ 2024年12月31日
■集計データ:「ふるさと納税ナビ」を経由して発生したASPサイトの成果データ
■対象:2023年、2024年にふるさと納税ナビの記事からふるさと納税ポータルサイトへ遷移し、寄付を行ったユーザーの延べデータから作成(調査サンプル:1万件以上)
ふるさと納税は「生活を助ける手段」が常識に
上記のグラフは当サイトのどんな記事から寄付につながったのかを表したグラフです。
ここからもわかる通り、2023年は実際に申し込まれた返礼品のうち、「家電」が53.24%を占めるなど圧倒的な人気を獲得していました。
しかし、2024年はこの傾向が大きく変化。家電は53.24%から35.60%と、17.64%ほどシェアを減らしました。
いっぽうで大きくシェアを拡大したのが食べ物、日用品といった生活必需品です。
食べ物は2023年が18.13%に対し、2024年は27.25%と、9.12%上昇、日用品は2023年が5.46%、2024年が11.14%と5.68%上昇しています。
ふるさと納税の控除額は上限があるため、どちらかというとぜいたく品の家電よりも、直接的に家計を助ける食品、日用品に流れるというのは当然とも言えるかもしれません。
ふるさと納税の控除額については以下の記事でも詳しく解説していますので気になる方はぜひご一読ください。
なぜこれだけ食品人気が急上昇したのか?
2024年、食品人気をけん引した返礼品は間違いなくお米です。
2023年、販売価格で5kg=2500円程度だったお米ですが、2024年4月ごろから上昇を続け2024年末には5kg=4000円程度にまで達しました。
ふるさと納税ならば、最初に払う寄付金額こそ販売価格よりも高いですが、控除される金額内でしたら実質自己負担2000円で数十キロのお米が手に入ります。
そのためふるさと納税でも品切れが続くなどかなりの人気になりました。
お米の返礼品については以下の記事でも詳しく解説しています。
日用品が人気の理由は物価高の影響?
日用品の中で人気なのが洗剤、トイレットペーパー、ティッシュペーパーです。
これらが人気となった理由はやはり物価高が大きく影響していると考えられます。
現に、総務省のデータによると消費者物価指数は2024年は前年同月比で2%以上の上昇率となっており、多くの人が「モノが高くなっている」と実感しているのではないでしょうか。
そんななか、確実に使う消耗品をふるさと納税で手に入れれば家計への負担は確実に減らせます。
最近は電気料金を返礼品に設定している自治体もありますので気になる方はこちらもご覧ください。