被災地支援も対象外に… | 編集長内田の目 2019年5月30日
さて、いよいよふるさと納税新制度が始まります。
今日は少し残念なニュースが飛び込んできました。
被災地域を応援しようと思ったのに・・・苦しい「地場産品」ルール
ふるさと納税の返礼品に6月から以下のルールが課されることになったことは以前のコラムでもお伝えした通り。
・返礼品の寄付金額を還元率30%以下に
・提供できるのは地場産品に限る
おそらくこのルールは、商品券やギフトカード、海外製の家電などの返礼品による過剰な競争を問題視した総務省が定めたものと考えられます。
ですが、その「地場産品に限る」というルールによって、思いもよらぬ善意の気持ちが潰されてしまうことに・・・。
兵庫県尼崎市が被災地域支援のための返礼品提供を終了
東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市への復興の気持ちで、気仙沼市の海の幸を返礼品として提供していた兵庫県尼崎市ですが、
新ふるさと納税のルールに反するおそれがあるとして、そちらの返礼品を除外することにしたそう。
兵庫県尼崎市も阪神淡路大震災の際にはかなりの被害を受けた地域。
少しでも復興の手助けになればと提供していたと思うので、きっと断腸の思いで除外することにしたのではないでしょうか。。。
ふるさと納税を正常に戻そう、ということで定められたルールだと考えられますが、こういった被災地への応援まで規制してしまうことになるんだなあと、新ルールによる負の側面を感じたニュースでした。
ぜひ「善意の融通」が利くふるさと納税になって欲しい!
私がここで吠えても仕方のないことなのかもしれませんが・・・
元々、ふるさと納税は地域の活性化を大義として掲げていたように、地域を応援するものであってほしいと思います。
ルールによって「縛られる」という状態を作ってしまったのも地域なのかもしれませんが、それも自分たちの地域をもっと盛り上げたいという気持ちゆえ。
自治体の担当者さまたちは手を変え品を変え、自分たちの地域を盛り上げるために考えて寄付を集めてきたのだと思うのです。
そしてこのように、自治体同士で簡単に協力体制が取れる、というのもふるさと納税の魅力の一つだったはずです。
総務省にはふるさと納税の「良い点」をもう一度考え直し、融通の利く制度にしていって欲しいと願っています。
ふるさと納税ナビ 編集長
内田綾子(やはり犬派なので犬をTOPにしてみました。でも最近近所の猫ちゃんが気になり始めています)