ふるさと納税利用者・自治体側それぞれのデメリットは?わかりやすく解説
近年、どんどん盛り上がりを見せているふるさと納税制度。
その全国寄付額は年々増加の一途をたどっており、2020年度のふるさと納税寄付件数は約3500万件。納税額は約6700億円にのぼったということでした。
CMでも頻繁に見かけるようになりましたし、気になる、やってみたい、と思われる方も多いのではないでしょうか。
だけどまだちょっと不安、、、デメリットがあるのでは??と心配な方へ。
そもそも、ふるさと納税ってなに?というところからわかりやすくご説明します!
目次
ふるさと納税とは
ふるさと納税とは、自分の出身地に限らず好きな市町村に税金を納める(寄付する)ことができる制度です。
例えば、大阪市出身の方が長野県安曇野市にふるさと納税をすることが可能です。
また、上記のように単に好きな自治体に寄付ができるだけでなく、大きな特徴が2つあります。
特徴1:寄付金が返ってくる
寄付金というのは自分のよしなでお金をあげるのが通例です。
しかし、ふるさと納税の場合は自治体に寄付したお金はなんと返ってくるのです!
「控除」という形で返ってくるのがこの制度の特徴。
ただ、返ってくる寄付金の上限は個人の年収(2023年の寄付であれば2023年の年収)によって決まっているのでご注意ください。
特徴2:豪華なお礼の品がもらえる
自分が好きな自治体に寄付したお金が返ってくるだけでなく、なんとその土地にある特産品が送られてきます!
これがふるさと納税が人気となっている最大の特徴。
その自治体によって特産品の内容は異なりますが、牛肉や米などの食品はもちろん、パソコンや掃除機、炊飯器に洗濯機などの家電までとても幅広いんです。
自治体に寄付してくれてありがとう!そのお礼に特産品が送られてくるのは、その街が好きな人にとっては本当に嬉しい制度ですよね。
ふるさと納税のメリット
上記の特徴のように、寄付者にとっては
・寄付したお金が返ってくる!(税額控除される)
・さらに特産品まで送られてくる!(自治体による)
と、お得なことばかりです。
また、実際にその使い道を指定できる自治体が多数なので、
・応援したい自治体の応援したい活動への資金援助が出来る
ということもメリットとしてあげられます。
ふるさと納税のデメリットってあるの?
はっきり言ってデメリットはありません。
しいて言えば、
・申請が少し面倒
・限度額を超えると損してしまうかも?
という2点が考えられるかもしれません。それぞれ説明しましょう。
まず一点目ですが、税金控除を受けるためには寄付したあとに必ず申請が必要なのです。
確定申告かワンストップ特例制度での申請かどちらかになるのですが、ふるさと納税以外で確定申告をする必要がない人は、ルールさえ守れば大体の人がワンストップ特例制度を使うことができます。
ワンストップ特例制度は書類を一枚書いてその自治体に送るだけ!
詳しくはこちらのページをごらんください。
次に限度額についてですが、限度額もしっかり事前にチェックすればOK!チェックの仕方は、今年の年収と照らし合わせるだけ。
自分の限度額内で寄付すれば、損することはないと言えます。
ふるさと納税、自治体側のデメリットはある?
ふるさと納税で寄付されたお金は大切な税金。その街のために使われることになり大事な財源になります。
北海道や沖縄にある小さな自治体にとって、通常財源ではまかなえない部分を補う上で大きな財源にもなりえるのです。
一方、もともと住む人の多かった都市部の自治体では、ふるさと納税によって税金の納め先が分散してしまうことが考えられるので税収減というデメリットが生じる可能性もありますね。ただ、東京や大阪などの都市部でも魅力的な返礼品をそろえてふるさと納税を募っている自治体が増えている現状があります。
ふるさと納税のメリット・デメリットまとめ
以上ふるさと納税の特徴などを踏まえた寄付者側のメリットとデメリットは以下です。
【メリット】
・寄付したお金が税金から控除される
・自治体からお礼に特産品などが送られてくる
・応援したい自治体の応援したい活動への資金援助が出来る
【デメリット】
・申請が必要
・限度額を超えると損してしまうことも
事前のチェックと申請だけすれば、メリットしかない素敵な制度だということがお分かりいただけましたでしょうか?
はじめてふるさと納税の寄付を行う人にはハードルが高く感じられるかもしれませんが、やってみれば案外簡単なもの。素敵な返礼品もたくさんありますので、思い切ってチャレンジしてみてください。
ふるさと納税のやり方・方法についてはこちら
▼まずは少額の返礼品からチェック!
▼高額寄付の返礼品はどんなものがある?こだわりの特産品も見てみる
監修者
監修:坂根正哉
focAs会計事務所&労務事務所 代表税理士、資格の学校TAC 非常勤講師(税理士試験 法人税法)
2010年に明治大学を卒業。TAC株式会社に非常勤講師として入社し、二足の草鞋で都内の税理士事務所に勤務。2013年に税理士試験合格。2017年に開業税理士として登録。現在は、クラウド会計に特化した会計&労務事務所を東京と福岡の2拠点で展開している。